ユーザ事例

東洋建設株式会社の取り組み
ACC – Autodesk Build を用いた監理者検査業務において効率化・品質向上を実現

デジタル化により業務効率を向上させ、情報共有とコミュニケーションを改善

Autodesk Construction Cloud

東洋建設は、ワークフローのデジタル化を通じて、重複作業の削減とコミュニケーション効率の向上を図り、業務の効率性と品質を向上させることを目指しAutodesk Construction Cloud (以下ACC)- Autodesk Build を監理者検査業務にて活用を進めるために2024年4月より本取組の活動を開始した。その足がかりとして、プロジェクト情報とワークフローはACCに集約し、リアルタイムで情報共有を行えることを第一のミッションとし、Autodesk Build を監理者業務、主に検査業務に適用するためDXデザイングループがワークフロー整備および検証を推し進め、実現場での適用を開始した。プロジェクト書類はデジタルデータ化することで、帳票入力を削減して自動レポートを作成も可能とした。また、設計部外との設計図書の最新版管理をACCで行い、メールのやり取りを減らし書類の拡散によるコミュニケーションおよびデータロストを防ぐことも本取組の目的の一つとなっている。

Buildの活用による想定効果&懸念事項と実際の結果

想定していた効果・懸念していた事項 実際の結果
ACCモバイルアプリ上での打込み
VS
紙記載でのスピード感
指摘記入項目増加
指摘記入時間
(従来比±0)
従来の紙記載と殆ど変わらないスピード感での記録が可能であった。
社用iPhoneで記録しており、普段から使っている端末であるため打ち込みについては特に問題はない。
付加価値としては、巡回中の指摘記録の中で指摘箇所の写真登録や担当業者の割り振りまで登録できる。
モバイル端末による手軽さの向上 Good 巡回中の身の回りが手軽になる。マスキングテープやペン、コンベックスなど道具を取り出す行為が多かった従来のやり方と比較して、紙のクリップボードよりもiPhoneの方が手軽に記録ができた。
指摘事項の取り纏め時間の削減 ▲ 50%
(効率化)
現場巡回中に作成した指摘データはリアルタイムにクラウドで処理されるため、指摘事項の取り纏めの時間はほとんど要しなかった。
指摘場所と内容の認識の齟齬防止 Good 講評会(確認会)では、全員で指摘ピンの配置された図面をモニター又は手持ちのタブレットを見て確認するため、指摘位置や登録した写真で指摘箇所などを確認でき、認識の齟齬の発生を防止する事ができた。大規模な建物(延べ床の大きな・複数棟・マンションなど基準階のある建物)へ効果が大きいと考えられる
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今後の展望

現時点では監理者検査業務で検証しているが、他の段階検査(建築部・設備・発注者・消防検査)なども見据え、ACC Buildの機能強化を通じて更なる検査のデジタル化を進め、指示書やレポートの標準化を図る。ACCを活用し、報告の効率化や協力会社との連携を強化。教育や指摘管理も充実させ、全体的な業務の効率化と品質向上を目指す。

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